その手法 · 圧力中心

シムが決して教えてくれない downforce を、読み解く。

どのシミュレーターも空力荷重そのものは出力してくれない。だから、シムが確かに出している物理量からそれを導き出す。その仕組みを、ここで正確に説明する。

問題点:downforce はゼロ表示

シムに downforce を訊いても、返ってくるのは何もない。たとえば Le Mans Ultimate ではフロントとリアの downforce チャンネルこそ存在するが、一度も値が入らず、ゼロのままだ。だから素朴なツールではエアロバランスを表示しようがない。我々は別の道を行く。力そのものを訊くのではなく、その力がクルマに何をしているかを測る

その手法 — ride height が真実を語る

downforce はクルマを路面に押し付け、スプリングが縮み、ride height が下がる。この沈み込みは観測できる。平坦なストレートを一定速度で走るとき — ブレーキも操舵もなし、横G ≈ 0 — クルマを縮めているのはエアロだけだ。つまり:

我々は力を読むのではなく、その痕跡を読む。各アクスルが剛性に対してどれだけ沈み込んだか、だ。前後の比率から圧力中心 COP の位置を割り出す。正確なモデルはプラグインの中に。渡すのは結果であって、レシピではない。

出力は相対パーセント値。堅牢で、常に推定値として明示される。

移動量 — エアロか、メカか?

複数の速度域でサンプリングすると、COP は一本の曲線を描く。その移動量 — 低速から高速にかけてどれだけ動くか — こそ、本物のエンジニアが追う診断材料だ:

このひとつの見極めが、エアロの問題をメカ変更で追いかける愚を防いでくれる — setup で最も多いミスだ。

キャリブレーション

基準を取る。 歩く速さでピットを転がり、アナライザーにクルマの静止 ride height を拾わせる。
ストレートで 200 km/h を一定に保つ(どのクラスでも合う) — ボタンひとつで計測をアームする。あとは速度を変えて、安定させたストレートを数本。
約3周でエアロをマッピング。COP のバブルが動き始め、判定が現れる。
ウイングや ride height を変えた? マップはもう古い — SimRace.app がエアロ変更を自動で検知し、再キャリブレーションを促す。

出力ではなく、算出

これらはすべてサーバー側、プラグインの中で動く。pit wall が受け取るのは常に結果だけ — COP のパーセント値、移動量、判定 — すべて推定値として明示される。モデルそのものは我々のものだ。sim racing のために作られ、レースチームが風洞で回すのと同じ数式を使っている。

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